馬肉の部位ごとの召し上がり方

馬肉には、牛や豚と同じように色々な部位があります。
部位によって、味や食感、脂もそれぞれ違い、適した召し上がり方も違ってきます。馬刺しの定番「赤身」から、希少な「シャトーブリアン」、馬肉特有な部位の「コウネ」「フタエゴ」など。ここでは、馬肉の部位別の特徴をご紹介します。
ぜひ、色々な部位をお試しください!


馬刺しといえば赤身と言われるほど人気の部位です。主にモモ肉のことを指し、外モモは食感に弾力があり、内モモは柔わかくさっぱりとした淡泊な味わいが特徴の一つです。
「低カロリー・高タンパク」また、貧血予防に効果がある鉄分も豊富に含まれており女性のも人気の部位です。
馬肉の優れた栄養面として、さらに注目されているのがグリコーゲン。
疲労回復を促進すると言われているグリコーゲンが豊富なのも赤身の魅力です。
「太りたくない、でもしっかり栄養を摂りたい」
そんな現代人のニーズに応えてくれるのが馬肉の赤身なのです。


赤身の一種で肩から腰にかけての部位のことです。

赤身に比べると脂身が多いのが特徴です。

赤身と脂身のバランスがよく、
赤身の歯ごたえと甘みのある脂身の両方を味わいたい方に人気のあるのがロースです。


赤身の一種で腰の周囲にある部位のことです。

ヒレの大きな特徴の一つがその肉質の「柔らかさ」です。

その柔らかさに凝縮されたお肉の旨味を味わえるのが特徴的です。非常に柔らかいため、厚切りの状態でも美味しく食べられるので分厚い馬肉を堪能したい方にオススメの部位です。


ヒレ肉のさらに肉質が良い中心部位で、肉質が揃った非常に良い部位です。ヒレ肉は全体で3~5%ほどしか取れないのですが、シャトーブリアンはさらに希少部位にあたり、わずか600~800gほどしか取れません。
とにかく柔らかく旨味が凝縮されている至極の逸品です。
「肉の女王」とも呼ばれている、19世紀フランスの政治家の「フランソワ=ルネ・ド・シャトーブリアン」が好んでこの部位ばかりを食べていたことからこのように呼ばれたと言われています。


霜降り腹側のバラや肩ロース、背中側のロースといった複数個所から取れます。下腹部側のバラにある霜降りは、最も脂が多い「大トロ」と言われ、腹部中央のバラにあるのが「中トロ」です。
いずれも、1頭の馬からはわずかしか取れない希少部位です。
霜降りのお肉は脂の甘みが強いのが一番の特徴です。
ただ、霜降りと聞くと脂身が多く、こってりしていてクドいイメージを持たれがちです。
しかし、馬肉の脂身はベタっとした食感もなく、口に入れた瞬間にトロ~っと溶けるのが魅力です。
口に入れた瞬間の「口溶け」・「脂の甘み」をぜひお楽しみください。


馬の首すじに生えている「たてがみ」の付近の馬肉のことをコウネと言います。馬肉なのですが、見た目はただただ白く、その正体はゼラチン質で固まった脂身です。
プリっとした食感と口の中でとろける甘み、そして見た目よりあっさりとしているのが特徴です。
また、馬の脂は60~65%が「飽和脂肪酸」で出来ています。
植物や魚が多く持つ脂肪酸のことで摂取することで、高血圧予防・動脈硬化の予防・抗炎症作用・便秘対策・アトピー症状の改善・生理痛の改善と様々なメリットをもたらしてくれます。
また、「若返りの効果」もあると言われており女性にも大人気な部位です。


馬肉しかない特有な呼び名で、下腹部のバラからあぶら部位にある赤身と脂身の三層肉のことを言い1頭から少ししか取れない希少部位です。
脂の甘みと赤身の旨味が味わえ、コリコリっとした歯応えも楽しめるのが特徴です。
「エゴ」とは昔の言葉で脂を意味します。その「エゴ(脂)」が2層で赤身を挟んでいるため「フタエゴ」と言われる諸説があります。


馬一頭からわずかしか取れない希少部位です。
今は生で食べられるのは馬レバーのみとなったため、より一層と希少性が上がりました。
馬のレバーが生で食べらえる理由としまして、
・基礎体温が高いので体内に寄生虫や細菌が住みにくい環境
・胃の構造が牛や豚とは異なっている(牛豚は胃が4つ、馬は1つ)
馬のレバー刺しは高い安全性が確認されています。
馬レバーは臭みがほとんどなく、味もすっきりしていてコリコリした食感が特徴的です。


馬肉といえば、赤身の印象を持たれる方も多いと思いますが、牛や豚と同じように馬肉にも様々な部位があります。
生で馬刺しとして召し上がるのはもちろん、焼いて召し上がっても、違う味わいになりますので、お好きな部位をお好きな召し上がり方で、ぜひお試しください。

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